Q. 単純な疑問なのですが、単身赴任にはどんなメリットがあるのですか?なぜするのですか?
別々に暮らせばお金がかかるし、会社はなぜさせるのですか?
手当とかでマイナスになることはないのですか?
単身赴任とは、会社の辞令により赴任先へ家族と離れてひとりで暮らすことです。
人材育成や教育、職場環境の改善を目的に行うのですが、単身赴任者やその家族の中には、単身赴任はデメリットと感じる人がいます。
ではなぜ、「単身赴任はデメリットしかない」と言われるのでしょうか?
気になったので詳しく調べました。
結論から述べると、単身赴任はデメリットしかありません。
ただ、捉え方によってメリットもあります。
以下で詳しく解説します。
単身赴任はデメリットしかない!と言われる理由
なぜ、単身赴任は「デメリットしかない」と言われるのか?その理由を詳しく調べてみました。
単身赴任のデメリット
- 生活費がかかる
- 引越しが大変
- 自炊が大変
- 孤独を感じやすくなる
- 家族と一緒にいれない、たまにしか会えない
- 知らない土地への不安
- 浪費の心配
- 育児の負担が大きくなる(ワンオペになる)
- 気持ちのすれ違いや夫婦喧嘩がおこる
- 拒否すると給与が下がる
- 不倫や離婚のリスクがある
- 家族との絆が薄れる
- 必要な時に父親がいない
このように、単身赴任をするにあたって、当人も家族も心身への負担が大きいことがわかります。
単身赴任は、仕事のために人生や家族との時間を犠牲にし、本人や家族に対して精神的・経済的な影響を及ぼします。
つまり、生活習慣や家族に関する問題が多いことから、「デメリットしかない」と感じる人が多いのです。
デメリットだけじゃない?単身赴任のメリット
さて、単身赴任は本当にデメリットしかないのでしょうか?
調べたところ、実際には以下のようなメリットがありました。
単身赴任のメリット
- 仕事に専念できる
- 新しい環境に刺激を受ける
- 収入が上がる
- 福利厚生がある(住宅手当、家賃補助、帰省旅費の補助、引越し手当、食事や生活支援など)
- 出世に繋がる
- 自分の時間ができる
- 家族の大切さが分かる
- 子どもが転校しなくて済む
- 妻(またはパートナー)が仕事を辞めずに済む
- 持ち家を手放さなくて済む
- 家族が住み慣れた環境で暮らせる
一つ言えることは、福利厚生が手厚い場合、経済的なデメリットはなくなるということです。
お金の心配が無ければ、精神的な負担は軽くなります。
単身赴任者は将来性もあるし、住み慣れた家で家族が暮らせることで、転校や転職における環境の変化に対する不安もありません。
ただ反対に、手当や補助の少ない、福利厚生が悪いという場合は、デメリットの方が大きいと言えるでしょう。
その場合は赴任先でお金をかけないように、家具や家電はサブスクにするといいですよ。
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単身赴任は離婚に発展する?単身赴任と離婚の関係
単身赴任をすると、独りになる時間が増えることから、「自由」「気楽」と考える人もいます。
それに対して配偶者は、「浮気しないか」「離婚に発展しないか」と不安を抱えているようです。
実際にネット上には、不倫や離婚に対する厳しい意見も多数ありました。
では本当に、単身赴任をすることで離婚に発展すると言える、単身赴任と離婚の相関関係はあるのでしょうか?

こちらは総務省統計局の「就業構造基本調査」より推計した、単身赴任の割合です。
男性は、1992年に約1.5%だった単身赴任者の割合が、2017年には3.0%と2倍程度に拡大し、その後、2022年には約2%へと低下しています。
一方、女性の単身赴任者の割合はしばらく低水準でしたが、徐々に増加し約1%にまで達しています。

さて、離婚率の割合はというと、1990年代よりしばらく増加し、2002年の2.3%(約29万組)が最も多い年です。
その後緩やかに減少し、2022年には1.4%を割り込んでいます。
以上より、公的な統計の時系列データからは、「単身赴任の増減」と「離婚率」の明確な相関関係は見出だせません。
単身赴任が夫婦関係に与える影響は様々ですが、単身赴任者の増加そのものが、日本全体の離婚率を押し上げている決定的要因であるとは言えなさそうです。
結論:単身赴任をするなら、家族との話し合いが重要です
以上の通り、単身赴任がデメリットしかないと感じるのは、家族に多大な影響を与えるためです。
そしてこの問題は、単身赴任者(主に夫)と子供に対する不安からなるもので、デメリットと意見する人の多くは配偶者(主に妻)であることが分かりました。
よって単身赴任をするにあたり、あらかじめ家族との話し合いが重要なポイントとなります。
もちろん、会社から提示される福利厚生の内容、労働条件が大きく関わってきますので、この点も踏まえた話し合いが必要であると言えます。
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